toremorの旅手帳

鉄道と旅行と温泉と。大学生の放浪の様子をご覧ください。

【信州の野湯】廃道と温泉のコラボ、赤怒谷温泉に浸かる

上高地至近にある松本市内の「野湯」

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パイプから豪快に温泉が注がれる「赤怒谷温泉」。

「野湯」とは、源泉が出ているのにも関わらず、それを利用した商業施設が存在しない温泉を指します。

一口に「野湯」と言っても、蛇口からただ流れ出ているだけの温泉もあれば、川の脇から温泉が湧いていて川の水と混ぜれば浸かることができる温泉まで多種多様です。

 

今回は上高地付近に位置する「頑張れば浸かれる」ぐらいの温泉をご紹介します。

見どころは廃道と野湯のコラボレーションです!

 

 

国道から歩いて5分、廃道を歩く

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付近には温泉の影響で変質した岩肌が露出している。

上高地の入口である「釜トンネル」の手前、「赤怒谷(あかぬたに)トンネル」の入口からスタートです。

トンネルの前に車が2台分くらい置けるスペースがありまして、ここから歩くことになります。

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トンネルの脇の道を進む。

トンネルのすぐ脇に廃道(国道の旧道)が続いています。

「廃道」と言っても手入れがされていて、藪こきする必要はありません。

ここはかつて国道だった部分で、この道幅で観光バスがすれ違うこともあったようです。恐ろしい……

 

途中道に穴が開いていたりと「廃道感」が出ています。

その割にちゃんとポールが立っていまして、人の手が入っていることも分かります。

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道路には穴が…

赤茶けた未舗装(?)の道を進んでいくと、硫黄の香りと何やらモクモクとした煙が……

轍もあるので、ここまで車が入ったことがうかがえます。

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道の先には煙が…

近づいてみると、豪快な音と硫黄の香りが漂ってきます。
道路からも煙が出ていますね~

これが赤怒谷温泉です!

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豪快な煙の正体は「温泉」。

廃道の洞門の先には…

豪快にパイプからガスと温泉が噴出していますが、もう少し道を進んでみようと思います。

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温泉より先には洞門がある。「取入隧道」と書かれている。

素晴らしい洞門が見えてきました。

廃道ファンが心躍る理由も良く分かるような気がします。

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洞門内は舗装されていた痕跡がある。

構造物としての美しさに見とれていたら、鉄骨が見えてきました。

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一部は鉄骨で支えられている。

特に損傷が激しい箇所は無く、そこまで危険な感じはありませんでした。

筆者は大学の関係でヘルメットを持っているので、念のため着用して行きましたけれども……

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対岸は崩れている。

対岸側の岩盤は崩れていて、温泉によってグサグサになっています。

洞門を振り返ると……

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良いカーブですね~!

 

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洞門の先には温泉を取り入れる施設がある。

取入隧道の先には、道路の真ん中に源泉の施設があります。

明らかに廃道になってからできたものだと思います。

 

ここのメンテナンスのために未だに旧道が手入れされているのかもしれません。

どこの温泉の源泉になっているのか、なっていたのか分かりませんが、現役で稼働していました。

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この先は荒れているので、引き返す。

引き返して、いよいよ野湯へと向かいます。

 

野湯「赤怒谷温泉」に浸かる

先ほど、湯気がパイプから出ていたところに戻りましたが…あれ……

おとなしくなってしまいました。

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パイプの下にくぼみがあり、ここに浸かることができる。温泉の噴出が止まってしまった。

しかし、こういう「生き物」みたいな感じが野湯の魅力なのかもしれません。

川の方へ降りて、温泉を楽しみたいと思います。

 

ガードレールを跨ぎ、少しずつ高度を落とします。

斜面は急で足元が悪いので、慣れていない方はかなり注意した方がいいです。

沢靴のようなものを履いておくと楽です。

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壁に這うような形で降りていく。足元には温泉の沈殿物が…

温泉が出ていれば、豪快に源泉が注がれる様子を堪能できそうですが、出ていない方が安心して川まで降りられます。

先ほどまであれだけ温泉が出ていたのでまだ温かいかも…という期待をもとに、温泉が溜まっているところへ向かいます。

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河原にはいくつかくぼみがあり、ここに温泉が注がれる。

少しだけ水たまりから湯気が出ていたので、手で触るとぬるめの温泉に仕上がっています。

深さはあまりないので、足湯することにしました。

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温泉の体感は37℃くらい。肌がツルツルになる。

肌がツルツル、ほんのり硫黄の香りがいたしまして、温度も温めですがいい感じです。

地球初期の生命は、こういう温泉の湧くところで生まれたという説もあります。

だから気分が良いのか~

 

景色も良く、豪快に流れる梓川が野湯の雰囲気を盛り上げてくれます。

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この川は「梓川」の上流部。

梅雨時になって梓川の水位が上がってしまうとしばらくはお預けかもしれませんね~。

実際国道から歩いて10分程度でここまで降りられるので、意外と気軽な野湯だと感じました。

 

話は逸れますが、上高地付近は実は火山地帯で、活火山の「焼岳」や「アカンダナ山」が近くにあります。

上高地の入口にある大正池も、焼岳が噴火してせき止められてできたものです。

 

そしてその火山地帯をぶち抜いたのが「安房トンネル」。

工事中に水蒸気爆発が発生し、犠牲者が出てルートが変更になった過去があります。

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ルートが変更となって橋脚だけ残った「安房峠道路」の計画ルート。

色々と大変な歴史もありますが、このような秘湯を満喫できるのも火山のおかげかもしれませんね~

 

上高地周辺は秘湯が多数!

今回はかなり個性的な「赤怒谷温泉」をご紹介しましたが、周辺にも多数の秘湯があります。

一軒宿の坂巻温泉中の湯、新たに掘られたさわんど温泉も魅力的です。

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赤怒谷温泉に一番近い旅館は「坂巻温泉旅館」。こちらも日帰り入浴ができる。

足をのばせば、白濁した温泉の白骨温泉乗鞍温泉、県境を跨げば平湯温泉もあります。

 

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個性あふれる上高地周辺の温泉、ぜひ堪能してもらいたいです!

 

↓赤怒谷温泉の位置。「中の湯」バス停から歩くこともできる。

 

転車台が現役!「直江津D51レールパーク」を楽しむ

2021年にオープンした直江津の新たな観光スポット

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直江津D51レールパークの展示車両は413系とD51がメイン。

「新潟県鉄道発祥の地」と呼ばれる直江津駅から徒歩5分。

2021年4月末に、えちごトキめき鉄道が新たな鉄道テーマパーク「直江津D51レールパーク」をオープンさせました。

 

D51の体験乗車ができるほか、先日七尾線から運ばれてきた413系のうち「クハ412-6」が展示されています。

今回は小規模ながら子供から大人まで楽しめる施設としての「新たな魅力」に迫ります。

 

直江津駅から徒歩5分の好立地!

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現在直江津駅に停車する旅客列車は1~2両で運行されることが多い。それに対してホームは長大でかつての栄光を感じさせる。

かつては数多くの特急列車が発着していた直江津駅。

「直江津駅が好立地ではなくなってしまった…」という悲しいご指摘は置いておいて、駅から歩いて5分のところに、「直江津D51レールパーク」があります。

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直江津駅南口から徒歩5分。道しるべもあちこちにある。

直江津駅から線路沿いに歩き、車庫の前がレールパークの入口です。

プレハブのような詰所で料金を支払い、中に入ります。

JRの車両センターの公開に近い雰囲気がありますね~

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直江津D51レールパークの入口。意外と見落としそうなので注意。

入場料は大人1人1000円で、基本的に土休日のみの開館です。

「このスペースで1000円か…」と最初正直思いましたが、この施設はただ車両を眺めるだけの場所ではないのです。

 

展示車両と施設を見る

まず入場すると、扇形をした車庫に入ることになります。

展示している車両は緩急車と413系先頭車、D51です。

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メインとして展示されているD51 627とクハ412-6。

413系の先頭車(クハ412-6)

かつて七尾線で活躍していた413系の先頭車で、こちらの車両もえちごトキめき鉄道がJR西日本から受領したものですが、展示用として使われています。

 

外観は急行色に綺麗に塗り替えられていて、方向幕は「直江津」になっています。

先頭の種別の幕、確かこの車両にはもともとついていませんでしたのでステッカーなのでしょうか……。

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クハ412-6の外観。

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方向幕は「直江津」。

車内はほぼ当時のまま、ボックスシートが並んでいます。

茶色のシートにやたらと目立つ警戒色の取っ手やつり革が、JR西日本っぽいですね~

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車内はほぼそのまま残されている。

ポスターに関しては復刻して印刷したものが飾られ、車端部はお土産コーナーとなっています。

特急そよかぜでも軽井沢まで2時間…意外と早いですね~

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車内には復刻された広告が貼られている。

車端部はお土産コーナー。

運転室も公開されていて、中に入ることができます。

運転席にも座ることができ、子連れの方に人気でした。

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クハ412-6の運転席。

運転席からは北陸線の運転時分も確認することができます…

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運転時分を確認。

方向幕も北陸線と七尾線系統のものが入ってますね~

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方向幕のラインナップ。

蒸気(?)機関車(D51 827)

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D51 827は動態保存されている。

そして、こちらが主役のD51 827。

動態保存されています。

 

蒸気(?)と言っているのは、動力が圧縮空気によるものに変更されているからです。

元は中央西線を走行していた車両で、引退後個人→企業の手へと渡り、企業が「圧縮空気による動態保存」を決定。

「火を使わずに」走るSLとなりました。

 

そのSLがえちごトキめき鉄道のこのレールパークで活躍しています。

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「トキ鉄」の文字も。

「蒸気で走らないなんて…」という感じがしますが…やはり火を入れて走らせるとなると免許やらメンテナンスやらで莫大な費用となるものです。

この圧縮空気式のSLは、そうした動態保存へのハードルを下げることができる画期的なものでもあります。

 

現役の転車台と車両基地 

車庫を出ると目の前に転車台があります。

こちらは現役で動くことができ、SLの乗車体験の際に実際に稼働しているところを見られます。

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転車台は現役。

SLの乗車体験の際は、この転車台を使ってD51を回して……

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体験乗車用の車掌車。

この綺麗になった車掌車に連結する様子を見ることができます。(後述)

 

また、展示施設外ですがえちごトキめき鉄道の車両センターに併設されているので、通常の車両も見ることができます。

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車両センターに停車しているえちごトキめき鉄道の車両。

SLの乗車体験の時間に行くのがおすすめ

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乗客は綺麗な(笑)緩急車に乗車する。

このレールパークの一番の見どころは、D51の乗車体験だと思います。

蒸気機関車を車庫から転車台に出し、回して車掌車に連結する様子を見ることができます。

 

乗車体験をするためには、入場券を準備して指定された時間に整理券を受け取る必要があります。

現在は空いているので長時間並ぶ必要はありませんでした。

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SL乗車体験の時刻と整理券。

乗車時間前になるとD51が出庫します。

圧縮空気式D51が起動し、前照灯がつき徐々に前進します。

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出庫するD51。

そしていよいよ転車台へ…台の長さはこんなにギリギリなんですね~

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D51は転車台へ。

ゆっくりと回転し…

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ゆっくりと方向転換。

バックで先ほどの車掌車に連結します。

ここまででも見た目でお分かりかと思いますが、蒸気を使わないだけあって相当おとなしいです…

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車掌車へ連結。

この作業が終わると私たちは乗車となります。

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連結部分。

車掌車の内部は綺麗になっていて、一般の人が見れば普通のトロッコ列車かもしれません。

デッキにも立つことができます。

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車内は比較的綺麗。

このままバックでゆっくりと進み始めます。

蒸気では動かないのでかなり静かです。

体感で大体25km/hくらいまで上がり、意外とスピード感があります。

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結構な速度でJR東日本の車両の脇を通過。

直江津駅のホームのあたりまで進み停車。

距離は短いですが結構楽しめます。

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直江津駅のホームのあたりまで進む。

ホームから見た方が存在感があるかもしれません。

数分停車したらまた元の位置に戻ります。

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留置線の奥がレールパーク。

やっぱりD51は存在感が違いますね~

後ろから見てもかなり格好いいです。

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元の位置に戻る。

そしてこの仮乗降場のようなホームに到着。

D51はこの後再び転車台にのり、入庫します。

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転車台へ進むD51。

「モクモク」は蒸気発生装置で発生させている偽物なんですが、良くできています。

車庫に入るとまた格好良いです。

蒸気で走らなくてもこれもまた有りだな~なんて思います。

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このSL体験乗車は大変魅力的ですが、時間が決まっているため事前に確認しておくことをおすすめします。

えちごトキめき鉄道、レールパークのほかに413系の急行列車の運行を計画していて、今後も目が離せません。

地方私鉄が盛り上がっていくのはとても楽しみですね!

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直江津駅のえちごトキめき鉄道の時刻表。「急行」の文字がすでにあるが、未だ運行されていない。

 

【大糸線直通】長野に行かない、臨時特急「しなの81・84号」乗車記

運行経路が違う、珍しい臨時特急

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大糸線に乗り入れるたった4両編成の「特急しなの」。

中央西線・篠ノ井線の特急「しなの」は通常、名古屋ー長野間を結んでいます。

6両から10両編成を組んで山岳路線を車体を傾けて高速で進み、迫力のある特急らしい列車です。

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定期列車の特急しなの。先頭はパノラマグリーン車となっている。

先頭のグリーン車からは前方を眺めることができ、この「パノラマグリーン」も特急しなのの楽しみの一つです。

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一方、今回ご紹介する「特急しなの」はそんなイメージを覆します。

先頭にパノラマグリーンはなく、途中からゆっくりローカル線を走り、4両編成。

定期列車が運行する経路を外れるため、いつもの終着駅である長野駅には行きません。

 

稀に運行される大糸線直通、名古屋ー白馬間を結ぶ臨時特急しなの81・84号をご紹介します。

 

 

優等列車で賑わうハイシーズンの大糸線

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特急が発車した約10分後にも特急が走るハイシーズンの大糸線。

大糸線は通常の平日には普通列車がほとんどで、「特急あずさ」が一往復だけ乗り入れるだけとなっています。

一方でハイシーズンの休日になると、臨時の特急あずさや今回ご紹介する臨時のしなの、快速リゾートビューふるさとなど、優等列車の乗り入れが増えます。

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かつての登山・スキーシーズンとは大きく見劣りしますけれど、今でも大糸線が優等列車で賑わう光景が見られるのは楽しいですね~

 

今回目当ての「臨時特急しなの81号」の前には、定期列車のあずさ号が走っています。

松本駅まで12両でやってきて切り離し、大糸線へは前9両が乗り入れます。

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定期列車のあずさは松本駅で切り離し作業を行い、9両が南小谷まで乗り入れている。

 

大糸線直通、しなの81号に乗る!

JR東日本の指定席券売機ではきっぷが買えない

さて、今回松本から乗車するのは「臨時特急しなの81号」。

きっぷを買おうと指定席券売機に向かいましたが…

あれ…画面に列車がない…

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大糸線に直通するしなの号のきっぷはJR東日本の券売機で買えない。

結局、みどりの窓口できっぷを購入しました。

JR東日本エリアで大糸線に直通するしなのに乗るためには、券売機では買えないようです(そういうお客さんはほぼいないと思いますが…)。

 

通常のしなのと運行経路が違う

通常の特急しなのは名古屋から中央西線、塩尻から篠ノ井線、篠ノ井から信越線を走行して長野まで向かいますが、このしなの81号は途中松本から大糸線に入ります。

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しなのの運行経路。臨時特急しなの81号は運行経路が異なる。

この列車はそのために、県庁所在地である長野駅にはいきませんし、姨捨の景色を見ることもありません。

延長運転をする臨時の特急は多いですが、同じ名称で運行経路が異なる列車は稀な気がします。

 

名古屋から4両編成でやってくる「しなの81号」

普段の特急しなのは6両~10両で走っていますが、なんとこの列車は名古屋から4両編成でやって来ました。

先頭のグリーン車に乗車します。

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松本駅にやってきた臨時特急しなの81号。名古屋から4両編成でやってきた。

ご覧の通りパノラマグリーン車ではありませんが、ちゃんとグリーン車が連結されています。

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付属編成にもグリーン車が存在する。

この列車(付属編成)のグリーン車とパノラマグリーン(基本編成)の1号車1番C席からの景色を比較すると……

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上:付属編成のグリーン車1号車1番C席

下:基本編成のグリーン車1号車1番C席

 

流石に違いが出ますが、付属編成でも前面の景色を見ることはできます。

逆に4両編成でもグリーン車が連結されている点が驚きです。

グリーン車の乗客は数人といったところでした。

 

座席に目を向けると、こちらは立派な4列の座席が並んでいます。

個人的にはこの座席も好きな部類に入ります。

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グリーン車の車内。

定期列車とのギャップを堪能

列車は大糸線にゆっくりと入り、北アルプスを望みながら時には80km/hほどのスピードを出しながら進みます。

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左手に北アルプスの山々を望む。下の写真で富士山のような形をしている山は有明山である。

分岐器やカーブの手前でがくんと減速しながら、豊科、穂高駅と停車していきます。

特急しなのではなかなか味わえない、のんびりとした走り方です。

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穂高駅に停車する特急しなの。

中央西線でカーブに差し掛かると車両を傾けて高速で走り抜けていく姿とは対照的で、これはこれで面白いです。

大糸線内では車体傾斜の機能を切っているのかもしれません。

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単線の線路をのんびりと北へ進む。奥にはかすかに白馬の山々が見える。

信濃大町駅で数人が下車をして、列車は仁科三湖の脇を通り抜けていきます。

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湖の景色を左手に見ながら、列車は北に進む。

ここで筆者は気づきました。

付属編成は1号車1番C席より、D席の方が景色を見やすいということに……

 

ヤナバスキー場前駅の近くを通り過ぎましたが、跡形もなくなっているようです。

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写真右手が旧ヤナバスキー場前駅。跡形もない。

佐野坂峠という峠を越えたら、眼下に白馬の街が見えてきます。

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佐野坂峠を越え、白馬の街を目指す。

神城駅に停車する唯一の特急

この列車は信濃大町駅の次に「神城駅」に停車します。

おそらく現在、神城駅に停車する急行・特急列車はこの臨時のしなの号しか存在しないと思われます。

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神城駅に停車する特急はこの臨時のしなのしか存在しない。

神城駅を出ると数分で白馬に到着します。

白馬駅は3番線に入りましたが、線路が錆びついていてほとんど利用された形跡はありません。

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白馬駅に到着した特急しなの。

白馬までの特急しなの号、普段にはない楽しみ方ができて面白い列車でした!

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筆者は白馬駅から歩いて5分ちょっとの「ききょう屋」へ。1000円で美味しい海鮮ランチがいただける。意外と日本海が近いので海の幸も美味なのです。

折り返しの特急しなの84号に乗車

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臨時のあずさと並ぶ臨時のしなの号。白馬駅にて。

温泉に入ったりご飯を食べたりした筆者は、天候の悪化を受け折り返しも特急「しなの」に乗車することにしました。

帰りは自由席に乗車しますが、これまたあずさ号から自由席が消滅した現在の大糸線では貴重です。

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大糸線内で特急の自由席に乗ることも現在では困難となった。

景色は正直同じですから、この列車の面白いところをパパっと見ていきます…

しなの81号もそうなんですが、臨時のしなの号にもちゃんと自動放送が入っていて、停車駅の案内もしっかり流れます。

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臨時列車であるが案内表示も流れる。

383系は前面だけではなくて、側面からの景色も良く見えます。

大糸線の景色をワイドビュー。

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側面からも良く景色が見える。

しなのに乗りながらしなのの乗換案内を聞く?

そして松本駅へ…このタイミングにこの列車の面白さがあります。

大糸線からゆっくりと篠ノ井線に転線していきます。

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大糸線のホームを眺めてゆっくり篠ノ井線のホームへ。

「長野方面、特急しなの15号長野行は16:04~」

車掌さんの案内で特急しなの号に乗りながら特急しなの号の乗り換え時刻を聞きます。

運行経路が異なるために起こる変わった案内、全国でも同じ名称の在来線特急の乗換案内を聞けるのは稀かと思います。

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松本駅に到着。向こう側に止まっているのはE257系。少し懐かしさも感じる。

そして松本駅から4両のまま、しなの号が名古屋に向けて出発…

見慣れている人ほど違和感を感じることが多いと思います。

カメラを向けるコアなファンも多く…お見送りをして今回の行程は終了です。

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4両編成のまま名古屋へ向かう。

普段高速でカーブを長編成で駆け抜ける特急しなの号。

是非この車両が残っているうちに、この列車のギャップを堪能してみてください!

巨大地下壕と黄金色の温泉、長野市松代のディープな魅力

総延長数十キロにおよぶ巨大地下壕も…

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広大な地下壕が張り巡らされた、象山地下壕。太平洋戦争時には現在のNHKなどが入る予定だった。

長野駅周辺の周辺市街地から南へ13km、松代という街があります。

城下町の雰囲気や黄金色の温泉が魅力的なところです。

少し前までは鉄道も通っていました。

 

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さて、この松代にはかつて「日本の中枢を移す」という壮大な計画がありました。

それは、太平洋戦争時に大本営を東京から松代へ移すというもの。

計画は結果的には未完成でしたが、現在でもその面影を辿ることができます。

 

今回は信州の中でもなかなかディープな観光地、松代の魅力に迫ります!

 

 

武家屋敷と禅宗の寺を見る

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松代藩は当時信濃国で最高の石高を誇った。

江戸時代に信濃国で最大の石高を誇った「松代藩」が置かれたため、現在でも武家屋敷の跡を見ることができます。

 

中級武士のお屋敷が現存しており、現在でも中を見ることができます。

大正時代に再整備されたため、江戸時代の面影はほぼありませんがなかなか立派な庭園や茶室があります。

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山寺常山邸。入場無料。

もう少し山側へ歩くと、今度は禅宗のお寺が見えてきます。

こちらも庭が綺麗に整備されており、春の時期は桜の穴場スポットになります。

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黄檗宗象山恵明禅寺。手前の山門は開基当時のもの。

本堂も禅宗独特な感じで、少し中国に来たような感じがあります。

それにしても桜が美しい……

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本堂も禅宗独特な造り。江戸時代に大火で焼失、再建された。

もうすでにディープな感じがありますが、この美しいお寺の背景にある山の中には地下壕が張り巡らされています。

お次はいよいよ地下壕の中へ……

 

「松代大本営」の跡を探る

日本の中枢を移す「松代大本営」の計画では、松代周辺の3つの山に地下壕を張り巡らせ、その中に省庁などの建物や食糧庫を入れる予定でした。

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松代周辺の地下壕。

通信施設が入る予定だった地下壕(象山地下壕)は現在でも一部が公開されており、無料で見学できます。

また、大本営が入る地下壕は現在公開されていませんが、天皇が避難する予定だった建物が現存しており、外から眺めることができます。

 

今回は公開されている2か所を見に行きます。

象山地下壕の中を歩く

現在中を見学できるのは、現在のNHKなどが入る予定だった地下壕です。

見学コースはそのうち約500mの区間、行き止まりになっているので往復1kmほどあります。

全体の中では少しな感じがありますが、それでも結構な長さです。

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山の中に碁盤の目のように張り巡らされた地下壕、見学できるのは往復約1kmのエリア。

先ほどのお寺と目と鼻の先にある、採石場の見学入り口のような場所から入ります。

受付を済ませ、ヘルメットを着用します。なんと入場無料。

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ヘルメットを被り、地下壕へ。

地下壕内は電波は通じませんのでご注意ください。

ほぼ当時のままと思われる狭い坑道を進みますが、だんだん中は広くなっていきます。

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入口は狭いけれど…

永遠と続きそうな地下壕は、すでにただモノではない広さであることが分かる気がします。

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想像を超える長さの地下壕が残っている。

途中地下壕の壁を見ると、建設当時に付けられたと思われる掘削機の跡がいたるところに見られます。

とにかく物凄いマンパワーが短期間に投入されたわけですが、その労働の跡を垣間見た感じ。

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掘削機の跡が一面に残っている。

地下壕の建設には朝鮮人が使われたという記録が残されています。

朝鮮人を束ねるリーダー役も朝鮮人だったようで、これは反発を防ぐ狙いがあったとか。

こんな感じで器具が刺さったままのところもあります。

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器具が刺さったまま放置された部分を実際に見ることができる。

この広めな地下壕の中に小屋を建て、その部屋を省庁などに使う予定でした。

一部の地下壕では小屋ができていたようですが、終戦まもなくに撤去されてしまったらしいです。

 

内部に進むと直角に地下壕が交わり、街のようなつくりになっています。

ここの建設で発生した瓦礫はトロッコなどで運び出され、かつて存在した松代駅から貨物列車で全国へと送られました。

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碁盤の目のように張り巡らされた地下壕と、トロッコの枕木の跡。

公開されている部分はほんの一部ですが、筆者は往復だけで結構疲れてしまいました。

それほど広大な地下迷宮になっているわけです。

 

地上に戻りまして、今度は大本営が設置される予定だった地下壕を見に行きます。

天皇の「御座所」、大本営の地下壕も現存

車を利用して、今度はもう少し山奥に進みます。

「松代地震観測所」という施設が、大本営用の地下壕跡地につくられています。

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大本営の地下壕跡は、地震観測所になっているため立ち入りできない。

地下壕には入ることはできませんが、入口には案内が書かれていて、中の構造を知ることができます。

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地下壕の入口を覗くことはできる。

ここは少し変わった造りになっていて、地下壕の外に天皇や皇后が生活する拠点(御座所)が設置されています。

この建物が現存しているのです。

 

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皇族が避難する予定だった建物が現存している。

まずは地上の御座所へ皇族を避難させ、戦況が悪化したら地下壕へ、と2段階の避難を想定していたようです。

当然御座所と地下壕はつながっています。

 

以前は「天皇が避難するための地下壕」が公開されていたことがあり、かなり豪華な造りになっていたらしい(案内板の写真がそれ)ですが、現在では見ることはできません。

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建設当時から使われる建物は壁も厚く、頑丈である。

当時はこのようにむき出しに建物があったわけではなく、周辺を盛って半地下構造にしていたらしいです。

天皇の御座所は近づくことができます。

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天皇の御座所に近づく。

中を覗けるようになっていて、ベタっとくっついても問題ないとのこと。

と言うことでお宅拝見……

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中は普通の和室と言う雰囲気だが、木材は高級なものが使われている。

コンセントがあったりと、比較的生活感があるのは気象庁職員の詰所として改築、利用されていたかららしいです。

ですが確かに竿縁天井だったりと高級感は残されています。

 

振替って風景を見るとこんな感じ。

ちょうど山の陰に隠れる位置なんですね~

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こんな山奥に日本の中枢を移す計画があったのか…と不思議な気持ちになる。

大本営を追ったあとは、温泉へ…

 

黄金色の温泉に浸かる

さて、松代というと個性的な温泉があることでも知られています。

鉄分や炭酸、カルシウムなどの成分が濃い、黄金色の温泉です。

 

湯治場としての雰囲気を味わいたいのなら、加賀井温泉一陽館へ。

複数の種類の源泉を楽しむことができます。

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加賀井温泉一陽館の浴室。

また、松代温泉公民館で温泉に入れたりします。

黄金色の源泉がどんどん注がれるかけ流し、内風呂のみですがおすすめです。

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温泉主体の公民館は、昼間から賑わいを見せる。

観光として日帰り入浴や宿泊をするなら、国民宿舎「松代荘」へ。

近年リニューアルされ、露天風呂も設置されました。

自噴する温泉の迫力はここでも楽しむことができます。

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松代温泉は「ガス抜き」と呼ばれるプロセスを経てから注がれる。

城下町の雰囲気と太平洋戦争の面影、黄金の温泉と見どころが豊富な「松代」。

是非機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。

 

【廃駅】大正時代の駅舎が現存する長野電鉄松代駅を探索

2012年に廃止された長野電鉄屋代線

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屋代線の方向幕を備えた長野電鉄の車両。

長野ー湯田中間を結ぶ長野電鉄ですが、以前は屋代ー須坂間や信州中野ー木島間に路線が伸びていました。

以前伸びていたこれらの路線は、千曲川の東側を走行していたので「河東線」と呼ばれ、特に屋代ー須坂間は「屋代線」の愛称で親しまれました。

 

この「屋代線」、国鉄時代には上野から直通の急行列車も乗り入れていた路線でしたが利用客の減少から2012年に廃止されました。

 

廃線となった屋代線の設備は解体されたものも多いですが、途中駅である「松代駅」は現在でも開通当初から使われていた木造駅舎が現存しています。

今回は長野電鉄松代駅を探索しつつ、駅から歩いて行ける桜の隠れた名所「松代城跡」をご紹介します。

 

 

大正時代から使われた木造駅舎が現存

2012年で営業を終えた松代駅は、かつて2面3線、留置線を備えた比較的大きな駅でした。

廃止直前の松代駅の空中写真を見ても、島式ホームがあることが分かります。

駐車場となっている部分は留置線の跡のように見えますね~

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2012年の空中写真。

現在は島式ホームが撤去され、駅舎と単面のホームが残されています。 

島式ホームのあった場所は駐車場が広がった形で利用されています。

 

駅舎を見てみます。

趣のあるいい駅ですね~

1922年の建築当時から使われている駅舎です。

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松代駅の駅舎は現存している。

ほぼ現役当時のまま残っているのでしょうか。

耐震補強などはされず、入口には「地震があったら外に避難してください」という張り紙があります。

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駅舎の入口には外へ避難するよう注意書きが書かれている。

 

待合室へ入ります。

雰囲気が素晴らしい……

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待合室の中へ入ることができる。

この窓口の形から小荷物の取り扱いがあったことがうかがえます。

駅に小さな荷物が届くサービス、随分前に姿を消しましたが逆に現代の生活にはマッチしそうですよね~

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窓口もほぼ当時のまま。

窓口周りも、比較的綺麗に残されています。

と言うより「放置されている」という方が適切かもしれません。

 

松代駅の良いところは、駅員のいた側にも入れるということ。

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窓口を反対側から覗く。

私が小さかったらここで駅員ごっこをしていたに違いありません。

観光案内のためか、駅の隣にある海津城の説明のほか、家系図が飾ってありました。

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天井付近に観光案内が。

あちこち見回すと、安全綱領が残っていたりしました。

美しい字ですね~

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机の上に残されている安全綱領。

現存するホームと放置されている看板

駅舎だけでなく、ホームも残っています。

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駅舎側のホームは残されている。

かつてはこのホームのほかに島式ホームがありましたが、現在では解体されています。

列車が来そうな雰囲気は現在でも健在。

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松代駅のホーム。

この場に立つと、松代駅が解体されなかった理由が良く分かります。

乗車位置目標がそのまま残っていますね~

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乗車位置目標。

廃止当時はワンマン列車だったので、乗れるドアが限られていたようです。

ブザーや壊れた駅名標も残っています。

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ブザーや駅名標も残されている。

松代の「まつ」だけが残っていますね~

観光用の案内図もあります。

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松代周辺の案内地図。現代とほぼ配置が変わらないのでそのまま使えそう。

しかし、脇の方に目を向けると「保存」とは言い難い感じで放置されているものが…

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脇に放置される看板。

この看板は廃止当時に撤去したままのような感じがあります…

さらに奥を見ると…

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これは……

これは多分「信号てこ」と呼ばれる機器の一部で、手で操作してワイヤーを伝って信号が変わるものだと思います。

確かに屋根の下にはありますが、これも野ざらし……

 

私はこんな感じで現役の雰囲気が残る方が好きですが、この駅舎をこの先持続させていく困難さを知った気がします。

見られるうちに見ておいた方がいいかもしれません。

 

「松代大本営」の建設を支えた駅、現在はバスの拠点に

戦時中に、長野電鉄屋代線は「不要不急線」として休止する予定だったようですが、大本営を松代に移す計画のためこの路線は活用されることになりました。 

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松代大本営に関連した地下壕は現在でも見ることができる。ここの建設で出た岩石は松代駅に運ばれ、全国へと送られた。

松代の山中を掘った余りの岩石(ズリ)は、長野電鉄屋代線松代駅から各地に運び、厚木基地や三沢基地の滑走路にも使われたようです。

 

国の「秘密裏に大本営を松代に移す」計画でしたが、結局貨物列車が松代駅に頻繁にやってくるので地元住民の間ではバレていたなんて話もあります。

いかにもありそうな話……

 

戦後しばらくこの路線は残りましたが、2012年に廃止されバス転換されました。

松代駅は現在、長野方面と須坂方面のバスが発着するターミナルとして使われています。

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アルピコ交通のバスが長野方面、長電バスは須坂方面に走っている。

 電車より本数も多く、地域の方は屋代線廃止後の方が使いやすいのかもしれません。

タクシーもバスも来るので、まるで現役の駅のようで寂しい感じはありません。

 

素晴らしい雰囲気が残る松代駅。

いつまで残せるか不安な部分もありますが、交通・観光の拠点として残ってほしいですね~

車で行くと長野ICのすぐそばにありますよ!

 

松代駅近くにある松代城跡

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駐車場を抜けるとすぐに海津城がある。

駅のすぐ隣には、武田信玄が築城した海津城(松代城)跡があります。

櫓や門は復元ですが、なかなかの風情です。

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海津城跡。

ここも穴場的な花見スポットで、石垣と桜のコンビネーションを見ることができます。

松代駅に訪れた方はこちらも是非~

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海津城跡は桜の穴場スポットでもある。



 

 

 

 

【祝・完全復旧】上田電鉄別所線、全線開業初日の記録

あの「赤い鉄橋」が完全復旧!

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完全復旧を果たした上田電鉄別所線。

上田電鉄別所線は、2019年の台風で橋梁が崩壊する被害に見舞われました。

上田ー城下間で復旧工事が進み、ついに2021年3月28日、全線での運転が再開されました。

  

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今回は全線にわたり運行が再開された、上田電鉄別所線初日の記録をご紹介します!

 

 

開業初日は運賃無料で運行

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開業初日は運賃が無料となった。

全線で運転再開する初日となった2021年3月28日、乗車運賃は無料で運行されました。

手書きの案内がまた心温かい雰囲気を出していると思います。

 

地元の方を中心にお祭りのようなムードで、上田駅には別所線を利用しようとする人が列をつくっていました。

以前の様子と比較すると、より一層復旧した実感が得やすいですね~

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上:代行バス運行時。

下:完全復旧初日。

完全復旧した「赤い橋」を間近で観察!

台風被害で橋梁の一部に被害を受けた千曲川橋梁(通称:赤い鉄橋)

トラス橋の形は完全に維持したまま、綺麗に復旧しました。

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上:2020年7月。

下:2021年3月。

別所温泉側の端の1区間が修復されたところです。

近くに寄ってみます。

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リベット打ちが鮮やかな千曲川橋梁。

リベット打ちがとても印象的な橋梁です。

1924年につくられたこの鉄橋、約1世紀あまり使われています。

開通当時からの独自設計のトラス橋となっており、街のシンボル的な存在となっています。

 

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一番手前のトラス橋が今回復旧した。

個人的にもなかなか格好良い橋だと思います~

不思議ですが「赤」というカラーリングが街に溶け込みます。

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ピカピカの架線もついている。

架線に目を向けると、まだピカピカの状態になっています。

まるで新規開業の路線のようです。

 

トラスとトラスの間に目を向けると、新たに直された部分と既存の部分の違いが分かります。

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左が修復された部分、右が既存の部分。

橋脚は流されずに済んだので、建設当時のままです。

 

鉄橋近辺の線路も、新しく作り変えられています。

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バラストも新しくなった。

「赤い鉄橋」を別所線で渡る!

千曲川を渡り、「赤い鉄橋」の反対側へ移動しました。

一時は代行バスとの乗り換えのターミナル駅として機能した城下駅。

3/28をもって有人駅から無人駅に戻ります。

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城下駅はこの約1年半の間、代行バスとの乗り換えのターミナル駅だった。

線路の先にあった車止めは撤去され、出発信号には灯りがともっています。

復旧した実感が湧きますね~

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車止めは撤去され、信号も使えるようになった。

上田方面から列車が入線してきました。

3/28は臨時ダイヤとなっており、時刻表に記載のないような列車も多く運行されていました。

城下駅で車両交換し、筆者は上田方面に乗車します。

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城下駅で車両交換。

城下駅を発車後、すぐに「赤い鉄橋」を渡ります。

丸窓から赤い鉄骨を眺められるのは、約1年半ぶりの光景です。

あたりまえだったこの光景も、今日とばかりは感動のシーン。

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丸窓電車で赤い鉄橋を渡る。

代行バスで10分前後かかっていたこの区間を、列車は2分程度で通過します。

終点、上田駅に到着です。

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上田駅に到着した別所線。

開通記念のヘッドマークも掲げられていました。

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ヘッドマークも掲げられた。

「赤い橋」に向かう出発信号機が青。

この先も街に愛される鉄道として歩んでいくことでしょう。

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一年半灯ることのなかった出発信号機も、今日から再び活躍することになった。

乗車した列車の折り返しを記録程度に撮影。

赤い鉄橋に丸窓電車、なかなかに映えます。

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折り返しの列車が「赤い鉄橋」を渡る。

上田電鉄の復旧を祝うしなの鉄道

ところで、別所線の開通はほかの地方私鉄もお祝いをしていました。

しなの鉄道上田駅では何やら「スカ色5連」の豪華編成が入線。

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しなの鉄道上田駅には「スカ色」5連の115系が入線。

この編成も今年の夏には見られなくなる貴重なものです。

「鉄道むすめ」のデザインのヘッドマークで別所線開業を祝っています。

 

この列車、「快速」と出ていますがグッズ販売専用の列車となっていました。

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長野県の地方私鉄のキャラクターも展示されていた。

別所線が運賃無料だったので、こちらも何か貢がねばと思い(!)筆者もグッズを購入。

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クリアファイル、七味(別所線デザイン)、「赤い鉄橋」リベットなどを購入。

結果的に運賃より高いお支払いとなりましたが、本日は開業記念。

これからも上田電鉄を応援していきたいと思います!

【県内在住者おすすめ】鉄道を使って諏訪湖を散策する(下諏訪駅▶上諏訪駅)

諏訪湖の湖畔は歩きやすいけれど……

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高ボッチ高原から望む諏訪湖。奥に富士山が見える。

長野県で最も大きな湖の諏訪湖。

湖の大きさランキングでは当然上位…と思いきや全国23位なんだそうです。

 

諏訪湖は1周16kmありまして、湖畔にジョギング・ウォーキングコースが整備されています。

しかしウォーキング趣味として1日費やすならいいけれど、「正直16kmも湖見て歩くなんて辛い!」というあなたに……

 

普段鉄道を紹介することが多い弊ブログですが、今回は鉄道を使った5kmほどの気軽な散歩コースをご紹介します!

 

 

渡るは神か里人か…諏訪湖の壮大な風景

諏訪湖はなんと標高756mもの高所に存在する天然の湖です。

こんな標高の高いところにここまで大規模の湖があることは大変珍しく、著しい断層運動によるずれ(阪神淡路大震災の時にずれた距離の約8000倍ずれている)の結果生み出された歴史を持っています。

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諏訪湖からは天気が良ければ富士山を見ることができる。

特に冬~春にかけてのシーズンは空気が澄んでいるため、諏訪湖から富士山を眺めることもできます。

 

また、厳冬期には「御神渡り」という珍しい現象が見られます。

湖の表面を覆う氷が膨張と収縮を繰り返すことで出来るもので、最近の気候ですと相当寒くないとみられません。

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2018年に出現した「御神渡り」。

出現のためにはただ凍ればいいというものではなくて、風が弱いことや良い天気が続くことなど、様々な要因が重なる必要があります。

今年の諏訪湖は全面結氷はしたんですが、御神渡りは出現しませんでした。

 

ちなみに「御神渡り」は古くから観察記録が残っているので、地球の気候変動を示す重要なデータとして研究に使われたりもします。

 

鉄道を使うことで諏訪湖を気軽に散歩できる

様々な景色を楽しめる諏訪湖ですが、湖畔沿いの遊歩道は高低差が少なく快適なウォーキング・ジョギングコースになっています。

今回は中央本線の下諏訪ー上諏訪駅間を歩くことで帰りは電車で起点まで戻ってこれる、1時間くらいのゆるーいコースをご紹介します。

 

 

温泉の湧きだす下諏訪駅からスタート!

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温泉が出ている下諏訪駅前のモニュメント。

温泉というと上諏訪駅周辺のイメージが強いですが、実は下諏訪も豊富な湯量を誇る温泉地です。

駅前のモニュメントからは絶えず温泉が湧きだしています。

とにかく熱くてサラッとしているのが下諏訪温泉の特徴で、近くには共同浴場も多数存在しています。

 

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湖岸沿いを進む

湖岸までは下諏訪駅からほぼ真っすぐ、約1kmほどで諏訪湖の湖岸に到着します。

湖岸はずっと遊歩道が続いています。

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湖岸に続く遊歩道。

早速この時期ならではの見どころがあります。

諏訪湖から見える富士山です。

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諏訪湖から見える富士山。

遠近法で富士山が「そんなに高くない」感じに見えます。

天気が良くないと見えないので見えたらラッキー。

中央本線で岡谷ー下諏訪付近の車窓を気を付けて見てみると、一瞬だけ富士山が見える時がありますが、それもこの近辺の景色です。

 

歩いてみて気が付きましたが諏訪湖は「一級河川」なんですね~

法律で湖が河川の一部として扱われることは結構あるみたいです。

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諏訪湖も一級河川。

歩いていくと少し漁港のような雰囲気が……

釣り用の船でしょうか。

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海沿いっぽい感じがあるが湖である。

諏訪湖周辺には「高浜」とか「ヨットハーバー」とか、海っぽい雰囲気を出している地名や交差点名がちらほら見られます。

遊歩道沿いには時々カモ(?)の御一行様が時々いらっしゃいます。

人慣れしているようで、私が通ってもなりふり構わず業務を継続中。

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カモは人慣れしている。

遊歩道は湖岸のすぐ近くにあり、近づくこともできます。

ほんの少し波を感じることもできます。

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湖岸ぎりぎりまで近づくことができる。

山側を見ると源泉がちらほら見られます。

諏訪湖周辺は様々な場所から温泉が出ていて、ライフラインとして各家庭に送られている地域もあります……

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高木源湯。

湖側にはワカサギ釣り用の船が留置(?)してあります。

これなら暖かいところで釣りができそうですね~

諏訪湖ではワカサギのほか、うなぎや手長エビも名物です。

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ワカサギ釣り用の船。

湖の東側に来ましたが風向きの関係か、こちら側の方が波が高いような気がします。

この日は暖かかったので、地元の方を中心にジョギングされたりウォーキングされたりしている方がそこそこいらっしゃいました。

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東側の湖岸に来ると少し波が高くなった。

ところでこの遊歩道、なんか歩きやすいな~と思ったら、ジョギング用に設計されたものだったようです。

自転車は入れないようで、歩く人と走る人専用として使われています。

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赤い道はジョギング用につくられているらしい。

近くには味噌の工場がちらほら見られます。

諏訪湖の周りには結構な数の味噌の工場があり、「信州一味噌」とか「タケヤみそ」は諏訪の味噌になります。

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タケヤみその工場。

諏訪市湖畔公園の中に入ればあと少しです。

ちょうどいいところに椅子が置いてありました。

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諏訪市湖畔公園に置かれている謎の椅子。

誰のものか分からず座りませんでしたが、座った位置に目線を合わせてみると…

ここからの眺めもいいですね~

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謎の椅子から見える風景。

諏訪湖間欠泉センター近くの足湯に浸かる

湖岸を歩くこと約40分、間欠泉センターに到着です。

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諏訪湖間欠泉センターに到着。

諏訪湖に間欠泉のイメージがある方は、もう少数派なのかもしれません。

昭和58年に温泉を掘削した際、高さ50mまで自噴し当時世界2位の高さを誇ったようですが、現在は圧縮空気の力を借りて定期的に自噴(?)しています。

 

次の時間までまだしばらくあるので、近くの足湯に寄ります。

足湯は無料で、タオルは間欠泉センターでも販売されています。

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足湯は源泉がそのまま注がれている。

足湯をしながら諏訪湖の景色を見るとなかなか心地が良いものです。

冬に訪れる場合、源泉から遠い位置だと温水プールくらいの温度しか得られないので、空いている場合は源泉近くに陣取ることをおすすめします。

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足湯をしながら諏訪湖を望む。

諏訪湖間欠泉センター名物「間欠泉」と「ゆで卵」

諏訪湖間欠泉センターでは、温泉でつくる温泉卵やゆで卵が名物になっています。

普段、温泉卵は自分で作ることができるのですが、この日は設備点検中でした。

 

ということで諏訪の温泉でつくったゆで卵をいただきます。

箱根の大涌谷で売られている黒卵のような見た目のインパクトはありませんが、ほんのり温泉の香りがします。

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諏訪の温泉でつくったゆで卵を食べる。


かなり表面が熱いので気を付ける必要があります。

猫「手」の方は要注意。美味でした。

 

そうこうしているうちに間欠泉の時間がやってまいりました。

今では噴出時間の時刻表が貼ってあります。

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噴出時間の時刻表。

⑥は臨時ダイヤのようです。お気を付けください。

この間欠泉センターの中庭に噴出孔があり、時間になるとミサのように人が集まってきます。

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5m程度の高さまで温泉が噴出する。

最盛期の10分の1とはいえ、かなりの迫力です。

数分間ぐらい噴水のように温泉が出ますが、ムラがあって調子の良い時と悪い時があります。

 

一度小さくなってもまた元気になることがあるので、あきらめず見続けることが大切です。

ちなみに筆者は何度かここを訪れていますが、今回(写真のやつ)は割と調子がいい方だったと思います。

 

片倉館の千人風呂に浸かる

実はもうすでに上諏訪の市街地にいるので、締めの入浴に参りましょう。

現在日帰り入浴施設となっている片倉館では、重要文化財の建物で温泉に入れます。

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片倉館の外観。

もともと大人数を収容するように設計されているので、かえって密になりにくい施設かもしれません。

90年以上の歴史を持つ洋風のお風呂で、気分だけでも優雅になることができます。

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現在では日帰り入浴施設になっている。

下諏訪駅から上諏訪駅までの「緩い散歩旅」

片倉館から上諏訪駅までは徒歩5分ちょっと。

気軽に半日程度で諏訪湖を満喫することができました。

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上諏訪駅に到着!

今回は鉄道の駅から鉄道の駅までのルートにしました。

諏訪湖周辺の移動にはバスもありますが、鉄道はこの地域ではそれなりに本数があるので便利なのです。

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上諏訪駅にも足湯がある。こちらは鉄道を見ながら楽しむことができる。

鉄道でハイキングやウォーキングに行くとハードなイメージがありますが、やり方次第では緩い散歩旅が楽しめます。

「緩い散歩旅」、見つけ次第追加していこうと思います!