サンライズエクスプレスはネットで予約可能!
最後の定期寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」号。
最近(と言いましても結構経ちますが)他の特急のようにネットで購入できるようになり、簡単にチケットを予約できるようになりました。
ところで、JRでは会社ごとに列車の予約サイトが異なります。
例えばJR東日本の特急「あずさ」の座席をネット予約するには、「えきねっと」というJR東日本の予約サイトを使います。
複数の会社を跨ぐ寝台特急(サンライズ瀬戸であれば、JR東日本、東海、西日本、四国と4社を跨ぐ)はどの会社で予約すればいいのでしょうか?
そしてサンライズエクスプレスのきっぷはチケットレスではないので、紙のきっぷを受け取る必要があります。
果たしてどの券売機や窓口で受け取ることができるのでしょうか?
今回は「サンライズエクスプレスの寝台券をネットで予約して、東京駅で受け取る」という、一見簡単そうな方法を検証していきます。
複雑!?ネットでの予約と東京駅での受け取り方法
サンライズエクスプレスをネットで予約し東京駅で受け取るには、
- e5489で個室または座席を予約
- 東京駅のJR東海の指定席券売機で受け取る
という手順が必要になります。
1. JR西日本のサイト「e5489」で予約
まずはじめに、サンライズ瀬戸・出雲号に乗車するためには、乗車券のほかに上乗せで特急券・座席指定券か寝台券が必要になります。
ノビノビ座席はフェリーの雑魚寝のようなスペース(大部屋に仕切りがついている)で、寝台券ではなく座席指定券で乗車することができます。
それ以外の個室(シングル・シングルツイン・シングルデラックスなど)を利用する場合は寝台券が必要になります。
ネットで予約する場合は、基本的に「e5489」というJR西日本の予約サイトを使います。
ノビノビ座席のみ、JR東日本の「えきねっと」でも予約することができますが、「えきねっと」では個室のきっぷを予約することはできません。
- ノビノビ座席を利用する場合…「えきねっと」か「e5489」で予約
- それ以外を利用する場合…「e5489」で予約
それでは実際にe5489の予約画面を見てみます。
e5489の会員登録後、サンライズ出雲・瀬戸の予約フォームへ進む
e5489を利用するには会員登録をする必要があります。(クレジットカードの登録が必要です)
e5489にはサンライズ瀬戸・出雲専用予約フォームが設定されていますが、なかなか辿りつくのが難しいので、こちらにリンクを貼っておきます。
トップページから予約することもできますが、専用フォームからの予約の方が自由度が高く、簡単です。
トップページから予約する方法
トップページから進む場合はこちらから。
少々煩雑ですが、臨時列車を予約方法と同じようなやり方になります。
「その他の特急・新幹線」と書かれた、赤枠のボタンをクリックします。
続いて、サンライズ号を降車してそのまま目的地につく場合は「新幹線を利用」のチェックを外します。
その方が検索結果をスムーズに見ることができるからです。
ちなみに、サンライズ出雲・瀬戸号の定期列車の東京駅の出発時刻は22時です。
(※)新幹線に乗り継ぎをして別の目的地へ移動する場合は到着駅に「新幹線の降車駅」を入力して、チェックを外さずに進んでください。
経路を検索すると「特急サンライズ…」と書かれたものが出てきます。
空席を照会し、空いている設備を確保します。
A寝台は「シングルデラックス」、B寝台はその他の個室、「指」と書かれたものは「ノビノビ座席」です。
人数・乗車券の有無を選択します。
個室の番号を指定したり、階数を指定することはこの方法ではできませんので、サンライズ専用フォームから予約することをおすすめします。
ここから先は通常の特急の予約とあまり変わらないと思います。
2. 東京駅ではJR東海「東海道新幹線の指定席券売機」へ!
e5489で予約されたきっぷはJR西日本の駅で受け散ることができますが、北陸新幹線の駅・東京都区内の駅を除いて、通常JR東日本の駅で受け取ることはできません。
また、「JR東海の区間を通るJR西日本のきっぷ」は先ほど除いた「北陸新幹線の駅・東京都区内の駅」では受け取ることができません。
一方、JR東海のe5489に対応している指定席券売機では「JR東海の区間を含む予約されたきっぷ」を受け取ることができます。
サンライズ号のきっぷは「JR東海の区間を通るJR西日本のきっぷ」に該当します。
したがいまして、東京近辺でネット予約したサンライズ号のきっぷを受け取る場合、「JR東海のe5489受け取りに対応している券売機または窓口」で受け取る必要があります。
つまり、東京駅では「東海道新幹線東京駅の改札前にある指定席券売機」で受け取ることが可能ということです。
実際に行ってみます。
指定席券売機にはマークがついていて、「e5489きっぷ受取」と書かれています。
画面をのぞいてみると…
ありました、ありました…「5489サービスきっぷ受取」というボタンをタッチ。
クレジットカードを入れて情報を読み込みます。
途中、何やら注意書きが出てきますがそのまま進むと…
無事、きっぷを発見することができました。
ちゃんと発行元に「東京駅MV」「西予約セ」の文字が入っています。
オンライン予約のメリットとデメリット
サンライズエクスプレスのオンライン予約ときっぷの受け取り方法をざっくりと検証しました。
筆者は「鉄道ファンが慣れれば使いやすいけれど、一般の方には複雑すぎるのではないか」と思います…メリットとデメリットはこんな感じではないでしょうか。
メリット
- 窓口に並ばず、寝台の空室照会ができる(これが一番いい点だと思います)
- 指定席券売機で受け取れるので、発車時間が迫っていても受け取りしやすい
- 専用予約フォームがあるので、簡単に予約することができる
デメリット
- 「JR西日本のサイトで予約しJR東海の券売機で受け取る」というシステムが煩雑
- 細かい寝台の要望に応えられない(例えばシングルの平屋を意図的に予約することは難しい)
- 東京近辺では東海道新幹線の駅でしか寝台券を受け取れない
とにかく「サンライズエクスプレスを予約したい」と思っても直感的に予約できないという点は問題である気がします。
一般のお客さんが「予約したきっぷは東京駅のJR東海の指定席券売機できっぷをお受け取りください」と言われても、たぶん何のことかわからないはずです。
誰もが使いやすいシステムの上に、寝台特急のオンライン予約ができたらいいですね~