toremorの旅手帳

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【1号車1番C席】特急「しなの」のパノラマグリーンに乗車

グリーン車の先頭から景色を楽しむ

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中央西線の特急「しなの」に使用される383系は、名古屋から長野方面に向かう先頭のグリーン車から、前面展望を楽しむことができます。

 

今回は、木曽路を縫うようにまるでバイクのように走る、スピード感のある車窓の魅力をお届けします!

 

 

特急しなのに使用される車両は383系

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特急しなのに使用される383系。前面展望を座席に座りながら楽しめる。

名古屋ー松本ー長野間を中央西線、篠ノ井線経由で走行する特急「しなの」では、JR東海所属の383系が使用されます。

 

この車両は制御付き自然振り子装置や自己操舵台車がついています。

これによって車両がカーブに差し掛かると車体をちょっと傾けて(スキーのターンやコーナーを走るバイクのイメージ)、より高速で安全にカーブを走行できるようになります。

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側面下部に形式が書いてある。

こちらは普通車の側面下です。

「◆モハ383-4」と書いてありますが、「モ」はモータのある車、「ハ」はイロハのハで普通車の意味(ここまでは鉄道ファンの方ならご存知かも)、そして「◆」は狭小トンネル対応パンタグラフ搭載車の意味です。

 

中央本線は歴史の長い路線で、現在でも昔の規格(電車ではなく蒸気機関車で通過することを想定していたので、電化して架線を通すと天井が狭くなってしまう)でつくられた小さなトンネルが多数あります。

 

このトンネルを走行できる、通常よりも低い高さから集電できるパンタグラフを搭載している車両の形式に◆が付けられます。(現在は技術の進歩でほとんどの車両がこの区間を通過できますが、未だに規格が合わず入線できない車両も存在します)

 

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特急しなののグリーン車に乗車…最近グリーン車のマークの主張が小さい車両が増える中、大きくグリーン車のマークを掲げている点が個人的には好きです~

まあスペックはおいておいて、この車両の先頭グリーン車の特徴は何と言っても前面展望を楽しめる座席があるということです。

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グリーン車の先頭部分。

長野方面の先頭は車内からはこんな感じになっています。

乗務員室のすぐ後ろに座席があるので、ここに座れば前面の景色を楽しむことができます。

 

パノラマグリーンは1号車1番C席がおすすめ

通常の定期列車では、長野方面の先頭(1号車)に前面展望を楽しめるグリーン車が連結されます。

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通路側がC席、窓側がD席。

このグリーン車の先頭「1号車1番C席」が最も前面展望を満喫できる位置になります。

AB席は運転席の真後ろなので視界が開けにくく、D席は端なので少し景色が歪んで見えます。

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C席からの眺望。

座席からの景色はこんな感じ。

最前列からはなかなか迫力のある景色が見られそうですが、2列目以降の前面展望は厳しそうです。

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グリーン車は2+2の配列。

グリーン車はJR初期の車両にしては珍しく、2+2の座席配置です。

隣の座席との間隔(肘掛け部分)も広くはないので、ちょっとグレードアップした普通車という感覚です。

ワイドビュー南紀の車両とかと比較してしまうと見劣りしてしまうかも…?

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毎度おなじみ短足な筆者が足を延ばした状態。机が大きい点はとても良い。最前列は足を延ばすよりも景色を見ることの方が付加価値が高い。

座席の前には靴を脱ぐタイプのフットレストがついています。

机も広くて使いやすそうです。

最前列は実際のシートピッチよりは狭く感じられるかもしれません。

 

ちなみに参考までに普通車の座席を見てみます。

2+2の座席配置で、靴のまま使用するフットレストも付いていてこちらも快適。

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普通車の座席。

普通車の様子は、中央東線に特急しなのが乗り入れた臨時列車に乗ったときに紹介しているのでこちらもどうぞ~

www.toremor.work

 

高速でカーブを駆け抜ける疾走感がgood!

筆者は特急しなの19号名古屋ー松本間で乗車。

名古屋を出るとしばらくは市街地を駆け抜けます。

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勝川駅通過中。右手ホーム中央部の空きスペースが城北線乗り入れ予定のスペース。

こちらは勝川駅の通過シーン。

このホームの中央部には城北線が乗り入れらせるようにスペースがありますが、現在の城北線勝川駅からこのホームまで延伸するには大幅な工事が必要なので、未だにこのスペースに城北線が来る計画は進んでいないようです。

 

城北線は完全高架で愛知県の街中を通るのにも関わらず、全線非電化、乗り換えも不便で1両編成の気動車で運転されているというかなり異色の鉄道です。

名古屋周辺の鉄道って結構謎な路線が多いですよね~

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211系が停車中。左手が神領の車両基地。

こちらは神領車両区付近ですかね~

中央西線に使われる車両は基本的にこちらに所属しています。

少し前ですが189系の「木曽あずさ」号が回送されてここまで来たことがあるらしい…

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カーブ手前で対向列車とすれ違うと迫力がある。

対向列車とのすれ違いも前面展望の魅力ですよね!

普通列車名古屋行きとすれ違っていますが、211系と313系の混合編成です。

もう少し時代が経過するとこの光景も見られなくなるかもしれません。

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定光寺駅通過中。車体が少し傾いていることがお分かりいただけるだろうか…

特急しなのでは先ほどご紹介した「振り子式」と呼ばれる車体を傾斜する装置がついているので、カーブに差し掛かると車体を傾けながら、高速で通過していきます。

古虎渓~定光寺を通過するころからちょっとずつ、その本領を発揮し始めます。

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運転席から速度を見ることもできる。

曲線通過速度も高いですが、最高速度も130km/h。

特急列車らしい走りを楽しむことができます。

 

中津川を過ぎると、曲線、トンネル、鉄橋が連続する木曽路に入ります。

木曽川に沿って、谷間を縫って進んでいきます。

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木曽川に沿って走る。

あいにくの雨ですがなかなか楽しい…

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木曽路を越えていく特急しなの。駅によっては切り出した木材も見られる。

途中、単線になったり複線になったりを繰り返しながら塩尻に向かいます。

そのため特急しなのは遅延が起こりやすく、長野地区では中央東線、篠ノ井線、下手をすると北陸新幹線の接続まで、影響が及ぶことがあります。

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ちなみに谷底から特急しなのを見上げるとこんな感じです!

アトラクションのようですよね~

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途中木曽福島に停車し、ほとんどの列車はその先塩尻まで停車しません。

あっという間に塩尻駅に到着。

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塩尻駅手前のデルタ線。右手は新宿方面。

こちら、現在は留置線になっていますが、駅移転前は右手にカーブしてそのまま中央東線の方に駅がありました。

塩尻駅から先はJR東日本の乗務員さんに交代。

巷で「JR東海と東日本は仲が悪い」と耳にしますが、この長野地区に限ってはそのような印象は全くありません……。

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途中対向の特急しなのとすれ違う。名古屋方面の先頭はパノラマ仕様ではないので注意。

塩尻から先は篠ノ井線で、松本までほぼ線路は直線。

普段よく乗車する区間を座って前面展望できるのもなかなか趣深いです!

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平田ー南松本間の貨物専用線(左)。石油輸送として現在も使われる。

南松本駅付近では、先日ご紹介した南松本の貨物専用線もばっちり見えます。

 

www.toremor.work

 

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松本駅。特急あずさの回送列車が停車中。

松本駅に接近。

ちょうどJR東日本の乗務員の方が研修中だったので、筆者も信号歓呼位置標を見て心の中で「場内進行~」と復唱。

 

篠ノ井線の下り線はずいぶん複雑な分岐になっているようです。

特急あずさが最後松本駅に到着するとき、やたらと制限速度がかかるな~と思っていましたが、こうなっていたからなのか…

 

パノラマグリーン車は確実に連結されるものではない

前面展望を楽しめる特急しなのですが、注意しないといけない点が二つあります…

  • 長野方面の先頭にしか連結されない
  • 臨時で付属編成が使われると、パノラマグリーン車は連結されない

 

ちなみに長野から名古屋方面の先頭車はこんな感じです…

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名古屋方面の先頭は自由席であることが多い。

一応窓から前面が見えるものの、通路があり先ほどのような展望を見るのは困難です。

 

確実にパノラマグリーン車が連結されるという保証はないので(付属編成にはグリーン車の設定もあるが、パノラマではない)、注意が必要です。

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ただ、基本的に定期列車の長野方面先頭には連結されるので、乗りにくいわけではありません。

もし機会があれば特急しなの1号車1番C席に座ってみてください~!

 

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