toremorの旅手帳

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長野ー松本間のかなりお得なきっぷ、「信州往復きっぷ」と「信州しなの回数券」

長野ー松本間に存在する「かなりお得な」きっぷ

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長野ー松本間には定価より3割以上安いきっぷが販売されている。

地方において都市間の鉄道輸送は、高速バスや自家用車と競合しがちです。

長野県の長野ー松本間もこの例に漏れず、競合関係にあると言えます。

 

「競合するところにお得なきっぷあり」という原則は地方に行っても同じです。

今回は長野ー松本間をかなりお得に移動できる鉄道のきっぷをご紹介します!

 

 

長野ー松本間のお得なきっぷ

①往復で840円安くなる「信州往復きっぷ」

「信州往復きっぷ」と言う名のこのきっぷ、長野―松本間で往復840円ほどお安くなる、とても便利なきっぷです。

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信州往復きっぷは往復で割引が効くタイプのきっぷ。「ゆき」と「かえり」合わせて1500円(片道当たり750円)はかなりお得である。

発売駅によって価格が異なりますが、

  • 長野~篠ノ井↔松本~明科…1500円(定価-840円)
  • 長野~篠ノ井↔塩尻…1980円(定価-700円)
  • 長野~篠ノ井↔辰野・岡谷…2330円(定価-1050円・-810円)

と、どの駅からもかなりお得になっています。

 

岡谷~長野間の自動券売機であれば基本的に購入することができると思います。

「おトクなきっぷ」というボタンをタッチすると「信州往復きっぷ」があるはずです。

 

みどりの窓口のほか、指定席券売機(紫色の券売機・クレジットカードも対応)でも、普通の券売機(クレジットカード非対応だがオレンジカードに対応)でも買えます。

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指定席券売機でも購入できる。きっぷのデザインが異なっていても効力は同じである。

(※長野県エリアではなぜか新しい緑色の普通の自動券売機に「カード対応」と書いてあっても、suicaは使えません。じゃあカードって何かって?オレンジカードのことですよ……)

 

このきっぷのみで普通列車および快速列車に乗車することができます。

また追加で指定券や特急券を購入すれば「特急」にも乗車することができます。

 

この「追加料金で特急に乗れる」というメリットが後々また効いてくるんですよ…

 

②520円の追加料金で特急に乗れる「信州しなの回数券」

「信州しなの回数券」は塩尻~松本~長野間の特急「しなの」に使用できるきっぷです。

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信州しなの回数券。1枚で1回特急に乗車できる。

長野~塩尻の一駅↔長野~塩尻の一駅の間で有効で、松本~長野間や塩尻~篠ノ井間などの特急に1回乗車できます。

松本~塩尻間や篠ノ井~長野間なんかにも制度上は使えますし、短距離であっても定価で買うよりお得になります。

 

お値段は4枚で2080円。

1枚当たり520円で特急に乗れる、これまた破格なきっぷです。

 

「1度に4枚も使わないよ」と言う方も金券ショップで1枚550円~650円前後で売っていますので、心配いりません。それでも安いし…

 

松本駅近くの金券ショップ↓

 

 

長野駅近くの金券ショップ↓

 

どちらでも買えますが、長野駅近くの金券ショップの方が安い場合が多いので長野駅で購入されることをおすすめします。

 

また、例えば長野ー松本間の定価の特急料金は1200円なので、新幹線との乗継割引より信州しなの回数券を買った方が安い場合があります。

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姨捨駅付近を通過する特急「しなの」。

かつては「信州特急回数券」という名前で、特急あずさにも使用できましたが、現在では特急「しなの」にしか使用できなくなりました。

(※有効な範囲が富士見駅まで広がっており、「しなの」と「あずさ」を1枚のきっぷで乗り継げるという凄いきっぷでした)

 

思い出話は置いておいて、このきっぷの魅力は「自由席のほかに指定席の空いた席に利用できる」ことと「信州往復きっぷと併用できる」ことです。

 

きっぷには「特急しなのの自由席をご利用になれます」とありますが、公式HPを見ると指定席の空席にも乗車できる旨が書かれています。

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特急「しなの」からは日本三大車窓の一つ、「姨捨」の景色を望むことができる。

最近はそうでもありませんが、特急「しなの」の自由席は混んでいることが多いので、とても助かるポイントです。

ただし、指定券を持ったお客さんが来た場合は当然譲らないといけません。

 

また、先ほどご紹介した「信州往復きっぷ」と「信州しなの回数券」を同時に使うことができます。

「信州往復きっぷ」を乗車券として、「信州しなの回数券」を特急券として使うことで、例えば長野ー松本間の往復で特急を利用する場合、定価から2000円近く安い値段で移動できます。

意外と遠い長野ー松本間

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始発の特急「しなの」が松本に到着する前には、松本ー長野間に快速列車が設定されることがある。189系が使用された「おはようライナー」も塩尻~長野間の速達列車だった。現在では同じダイヤで211系の快速が運行されている。

さて、長野県の県庁所在地である長野市と県内第二の都市の松本市の間は60km以上も離れています。

長野ー松本間の距離は東京駅を起点にすると、東海道線なら平塚、中央線なら相模湖、高崎線方面なら熊谷までの距離とほぼ同じです。

 

長野ー松本間の所要時間は筆者と経験も含めてざっくりと…

  • 自家用車(下道)…1時間30分以上
  • 自家用車(高速)…1時間少々
  • 高速バス…1時間30分以上
  • 普通列車…1時間15分程度
  • 特急列車…50分~1時間

と、若干鉄道の方が早い印象がありますが、ほとんど変わらない感じです。

 

長野市付近の高速道路のICが中心部から大きく離れた場所にあるため、あまり高速道路の速達効果を得られないんですよね~

 

 

そのため、長野ー松本間の高速バスは長野の市街地の中心部まで乗り入れることで、鉄道との差別化を図っています。

ちなみに長野ー松本間のバスの片道料金は1300円で、なんとバスより鉄道の方が安いんですね~。

 

長野ー松本間のお得な移動は「信州往復きっぷ」と「信州しなの回数券」で!

もし機会があればご活用ください~