あの「赤い鉄橋」が完全復旧!
上田電鉄別所線は、2019年の台風で橋梁が崩壊する被害に見舞われました。
上田ー城下間で復旧工事が進み、ついに2021年3月28日、全線での運転が再開されました。
今回は全線にわたり運行が再開された、上田電鉄別所線初日の記録をご紹介します!
開業初日は運賃無料で運行
全線で運転再開する初日となった2021年3月28日、乗車運賃は無料で運行されました。
手書きの案内がまた心温かい雰囲気を出していると思います。
地元の方を中心にお祭りのようなムードで、上田駅には別所線を利用しようとする人が列をつくっていました。
以前の様子と比較すると、より一層復旧した実感が得やすいですね~
完全復旧した「赤い橋」を間近で観察!
台風被害で橋梁の一部に被害を受けた千曲川橋梁(通称:赤い鉄橋)。
トラス橋の形は完全に維持したまま、綺麗に復旧しました。
別所温泉側の端の1区間が修復されたところです。
近くに寄ってみます。
リベット打ちがとても印象的な橋梁です。
1924年につくられたこの鉄橋、約1世紀あまり使われています。
開通当時からの独自設計のトラス橋となっており、街のシンボル的な存在となっています。
個人的にもなかなか格好良い橋だと思います~
不思議ですが「赤」というカラーリングが街に溶け込みます。
架線に目を向けると、まだピカピカの状態になっています。
まるで新規開業の路線のようです。
トラスとトラスの間に目を向けると、新たに直された部分と既存の部分の違いが分かります。
橋脚は流されずに済んだので、建設当時のままです。
鉄橋近辺の線路も、新しく作り変えられています。
「赤い鉄橋」を別所線で渡る!
千曲川を渡り、「赤い鉄橋」の反対側へ移動しました。
一時は代行バスとの乗り換えのターミナル駅として機能した城下駅。
3/28をもって有人駅から無人駅に戻ります。
線路の先にあった車止めは撤去され、出発信号には灯りがともっています。
復旧した実感が湧きますね~
上田方面から列車が入線してきました。
3/28は臨時ダイヤとなっており、時刻表に記載のないような列車も多く運行されていました。
城下駅で車両交換し、筆者は上田方面に乗車します。
城下駅を発車後、すぐに「赤い鉄橋」を渡ります。
丸窓から赤い鉄骨を眺められるのは、約1年半ぶりの光景です。
あたりまえだったこの光景も、今日とばかりは感動のシーン。
代行バスで10分前後かかっていたこの区間を、列車は2分程度で通過します。
終点、上田駅に到着です。
開通記念のヘッドマークも掲げられていました。
「赤い橋」に向かう出発信号機が青。
この先も街に愛される鉄道として歩んでいくことでしょう。
乗車した列車の折り返しを記録程度に撮影。
赤い鉄橋に丸窓電車、なかなかに映えます。
上田電鉄の復旧を祝うしなの鉄道
ところで、別所線の開通はほかの地方私鉄もお祝いをしていました。
しなの鉄道上田駅では何やら「スカ色5連」の豪華編成が入線。
この編成も今年の夏には見られなくなる貴重なものです。
「鉄道むすめ」のデザインのヘッドマークで別所線開業を祝っています。
この列車、「快速」と出ていますがグッズ販売専用の列車となっていました。
別所線が運賃無料だったので、こちらも何か貢がねばと思い(!)筆者もグッズを購入。
結果的に運賃より高いお支払いとなりましたが、本日は開業記念。
これからも上田電鉄を応援していきたいと思います!